【生産地】茨城県龍ヶ崎市
【品種】バターナッツ(カボチャ)
【内容量】3,000g(1個800g~1,000gぐらいになります)
ヒョウタン?こう見えても甘~いカボチャです!
黄褐色でヒョウタンのような形…。こう見えてもカボチャなんです。
バターのように滑らかで、ナッツのように甘いことから"バターナッツ"と名付けられたとされるこのカボチャ、南アメリカ原産。
日本では、まだあまり見かけませんが、アメリカ大陸では人気のあるカボチャです。
繊維質が少なく、加熱するとねっとりとした食感になるのが特徴。
(生食だと、柿に近い食感で、メロンに似た風味です)
皮は硬めですが、ピーラーで簡単に剥けるのでとても調理がしやすいカボチャです。
収穫直後は、糖度が低くサッパリ味。さつまいもと同じように、1~2カ月間追熟させると、甘味が増して美味しくなります。
もちろん、翔栄ファームでは、しっかり追熟させ、甘味を増した状態でお届けします。
【こう見えても甘~いカボチャです】
おすすめの食べ方
「バターナッツかぼちゃ」は、生で食べても加熱して食べても美味しく、和食としても洋食としても活用できる野菜です。
粘性があって繊維質が少ないので、丸ごともしくは半分に切ってオーブン焼きにすると、カボチャの味をダイレクトに楽しめます。
翔栄ファーム・スタッフでは、ポタージュスープが一番人気。
こちらも、バターナッツの甘さと風味を存分に楽しめますよ。
調理例
【左:キンピラ、右:グラタン】
【左:バーニャカウダ、右:かぼちゃプリン】
今年で3世代目!自家採種100%のバターナッツかぼちゃ
翔栄ファームでは、自家採種100%を目指しています。
自家採種とは、自分たちで種を採って、その種を使って次の作物を作ることを言います。
当たり前のように思われるかもしれませんが、現在、スーパーや八百屋さんに出回っている野菜の9割以上は、自家採種ではありません。農家さんが毎回、種苗メーカーから種を購入して育てています。
自家採種を繰り返すことで、その作物は、その土地の風土や環境に適した作物に変化していきます。
私たちが育てているバターナッツかぼちゃは、自家採種100%です。
種を採り始めて、今年で3世代目。だいぶ、龍ヶ崎の風土に馴染んできました。
バターナッツというと、ヒョウタンのような形が特徴的ですが、実は自家採種2年目から、丸いバターナッツが採れるようになり、その比率は年々高くなっています。
元々、バターナッツは丸いカボチャから作られた品種ですので、先祖返りしたのかもしれません。
あるいは、私たちの農場の風土に合わせて姿を変えたのかもしれません。
やはり生き物ですから、1つ1つが個性的に育つのは当然だと私たちは思います。
ですから、お届けするバターナッツに、丸い形のものが含まることもありますので、ご了承ください。
【自家採種の結果、色々な形のバターナッツが…】
なぜ一般的な農家さんは自家採種ではないのか?
せっかく、自家採種の話が出ましたので、このことについても書かせていただきます。
一般的な農家さんが自家採種をしない理由はいろいろとあります。
まず、簡単に「種採り」と言いますが、実はかなり面倒な作業なのです。
作物によっては、実の収穫後、長く畑に残して種ができまるで面倒を見る必要があります。
品種によっては、作物を育てるよりも、種ができるまでの方が長く時間がかかることもあります。
当然、種を育てている間、次の作物を育てることはできません。
収穫が終わったら、すぐに次の作物にシフトした方が、当然、儲かります。
農家としては、種を採るよりも、購入した種を使った方が、はるかに利益率が高いのです。
【種採りを行うと次の作物を育てられません】
また、「日本の流通」でも自家採種は儲からないのです。
先ほど書きましたように、私たちの農場では「丸いバターナッツ」が混ざるようになりました。
自家採種を行う以上、こうした変化は当然だと私たちは考えますが、これを市場に卸すとなると「規格外」となってしまいます。
場合によっては、そもそも市場に出せないかもしれません。
スーパーや八百屋さんの店頭に並ぶ野菜は、サイズも形も均質なものが多いと思います。
箱詰めや売り場での見映えを考えた場合、その方が便利だからです。
市場に出せなければ、収益を上げることが難しくなります。
そこで、農家さんは、形や品質、生育スピードが揃いやすい「F1」の種を使うようになります。
「F1」の種は、異なる性質の親を掛け合わせることで、より優れた品種を生み出す技術です。
現在は、大手の種苗メーカーによって、均質な作物が育つようにコントロールされた品種が、農薬・化学肥料とワンセットで販売されています。
いわゆる一般的な慣行農法では、「F1」「農薬」「化学肥料」をセットで使うことで、農作業が劇的に楽になり、均質な野菜を大量生産できるようになります。
ただ、「F1」から種を採り、次の世代を育てると、品質がバラバラになってしまいます。
そこで、農家さんは毎回、種を購入するのです。
「F1」「農薬」「化学肥料」のセットで作物を育て、収穫したらすぐに畑を片付けて、次の作物にシフトする。
こうすることで、自家採種するよりも、はるかに利益率の高い農業ができるのです。
【慣行農法は安く均質な野菜を大量生産できるため利益率が高くなります】
なぜ私たちは自家採種100%を目指しているのか?
農業で利益を上げるためには、「F1」「農薬」「化学肥料」で大量生産することが近道です。
しかし、ここには大きな問題があると私たちは考えています。
近年、作物に残留する「農薬」や「化学肥料」による健康被害の実態が徐々に明らかになって来ています。
また、「農薬」と「化学肥料」の大量使用が、土の中に住む微生物を死滅させ、農地を不毛の地にすることもわかってきました。
「化学肥料」が水源を汚染することも問題になってなりつつあります。
そして、今の多くの農家さんが使用する「F1」の種は、大手の種苗メーカーが「雄性不稔」…つまり、おしべを持たない親株を使って大量生産されています。
おしべを持たない突然変異の親株を使うこともあれば、近年は遺伝組み換え技術やゲノム編集技術を使い、おしべを持たない親株を作っているケースもあるようです。
ただ、実際にどのような形で種を生産しているのか、情報が明確にされていないため本当のところはわかりません。
私たちが「F1」の種に疑問を感じているのは、今、流通している種の大半が「雄性不稔」の親株から作らている(可能性が高い)ことにあります。
おしべを持たない親株から作られた作物を食べ続けることに、本当に問題はないのだろうか?
という疑問です。
近年、男性の精子の量が急速に減っているという統計データがあります。
そして、それは、「F1」の種が普及し始めた頃から、減少が始まっているように見えるのです。
この問題については、大掛かりな研究もないため、相関関係はわかりません。
ただ、「F1」が男性の精子減少の原因だった場合、取り返しのつかないことにならないでしょうか?
私たちが、採算を度外視しても慣行農法ではなく、昔ながらの「固定種・在来種」の種を使い、自家採種100%を目指している理由はここにあります。
「F1」の種についてもっと詳しく知りたい方は、ブログ記事にありますので、こちらをお読みください。
⇒ スーパーで購入するほとんどの野菜は「F1種」
【バターナッツの収穫風景】